
電験の勉強は一人ではなくみんなで
前回のコラムでも触れましたが、独学で思った結果が出なかったので予備校での勉強を選びました。
また、自宅だと勉強に集中できないので通学形式にしました。

プロの力を使って概要を理解
予備校では理論⇒機械⇒電力⇒法規の順でカリキュラムが組まれ、講師がテキストを使って用語・現象を解説する流れでした。特に理論は分かりやすく、電磁気やトルクの仕組みを理解。これらは電力・機械でも使うので例え躓いても、理論から立ち直ればよいことに気づきました。
じっくり学べば後から理解は深まるので焦りは全くありませんでした。
また、黒板の文字を直接見たことで電気の理解が深まりました。さらに他の受講生がいたことも、勉強のモチベーション維持につながりました。


試験制度の変更が追い風に
電験三種の試験科目は理論、電力、機械、法規の4つで、3年以内に全て合格することで免状の交付が可能となります。
太陽光発電所など需要設備の増加が見込まれる中で、有資格者不足が懸念されていることから経済産業省は試験制度を変更。2022年度から実施回数が年2回に、2023年度からCBTが導入され、受験の機会がこれまでより大幅に増えました。
1度科目合格すると、全科目合格するまで最大5回まで受験できます。
試験制度の改革に伴い、過去問からの出題が激増しました。2023年度試験に至っては上期・下期ともにほとんどの問題が過去問からそのまま出題されました。
2024年度は過去問からの出題は多いものの、選択肢の入れ替えや類題の出題が見られました。過去問の演習について、2002年度~2017年度分は実教出版の公式サイト、2018年度以降は電験王の公式サイトからそれぞれ入手可能です(無料)。
また余力があれば1995年度~2001年度の過去問も購入して対策することを勧めます。
過去問の暗記をベースにしつつ、なぜその選択肢が違うのかを分析することで、過去問の改変や類題が出題されても対応できると思います。
過去問丸暗記で試験に臨むのは危険です!


ひとまず電験三種取得
2022年度試験で過去問から出題される割合が上がっていることを念頭に、過去問の攻略が合格への近道と確信。通勤電車の中や空いた時間で2002年度~2021年度の全問題をひたすら解きました。
途中で解けない問題が出ても気にせず、後で解説を読み進めました。
最後には問題が出た瞬間に答えがぱっと浮かび上がるまで鍛えたかと思います。その結果、2023年度上期試験で理論・電力、下期試験で機械・法規に合格しました。


電気系資格をダブル取得
電験三種と同時にエネ管も受験し、2023年度は課目ⅡとⅣ、2024年度は課目Ⅲに合格しました。
エネ管を取ったことで省エネルギー・導入計画に関する調査の仕事を獲得。
納品に向けて日夜奮闘しています。

今後の目標
電験二種の取得を目指しています。理由はもっと電気のことを詳しく知りたいと思ったからです。
エネ管の試験で機械と電力、自動制御が電験二種並みの難しさであり、電験二種も狙えると感じました。
来年は1次試験突破、再来年は2次試験合格に向けて勉強を続けていきます。
最後に2回にわたるコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
コラムを読んで一人でも多く電験三種を取得できるよう、応援しています。
イラスト = tetsuya araki
電験三種合格体験記前編はこちら▼