
AIを活用した電験勉強戦記をここに綴ろうと思う
まずは私の簡単なプロフィールです。
・文系大学卒業
・美容系企業で営業
・太陽光パネルメーカーで営業
・EV充電器の設置事業に参画
・現在:電気料金削減コンサルティング
エネルギー関連の仕事には長く携わっていますが、技術職ではなかったため電気工学の知識は正直ゼロに近い状態です。電気記号や公式を見ると頭がフリーズするタイプです。
直近の試験日は8月31日。5月から学習を開始し、一度で4科目すべてを突破するのは難易度が高いと判断したため、まず暗記要素の比重が大きい「法規」の合格を狙いながら、電験の土台となる「理論」を並行して学ぶ作戦を立てました。
そしてもう一つのテーマが「AI×独学」。
高額教材や予備校に頼らず、生成AIやオンラインリソースを駆使して学習効率を最大化できるのか -これも実験してみたいポイントです。
文系でもAIを味方につければ電験三種は攻略できるのか。そのリアルを発信していくので、同じ境遇の方や少しでも興味がある方は、ぜひ温かく見守っていただけると嬉しいです。

現在の学習環境と利用している生成AI
電験学習に適した大規模言語モデル(LLM)選びで悩む方は少なくありませんが、現状では ChatGPT か Gemini を選んでおけば間違いありません。可能であれば有料プランに加入し、より精度の高いモデルを利用することを強くおすすめします。なぜなら、O3世代(GPT-4o など)の出力は一段と質が高く、学習効率が飛躍的に高まるからです。
私は業務上の都合もあり、以下生成AIサービスの三本立てで勉強を進めています。
- ChatGPT 無料版
- Genspark Plus
- Gemini Pro

とりわけ ChatGPT と Gemini を推す理由は以下のとおりです。
- UIが洗練されており、対話に集中しやすい設計になっています。
- 有料版ならO3モデルで「Deep Research」(深掘り検索)機能が使え、正確性の高い回答が得られます。4Oモデルだと回答はしてくれますが、回答を導き出すまでのプロセスのバリュエーションはo3の方が豊富な印象
- 金額もお手頃、AIとの対話中心であれば、ChatGPTか、Geminiで十分
一方でGensparkはマルチAI搭載のため、色んなLLM(ChatGPT、Gemini、claude)などの有料版を触ることができるのでお得感はありますが、他のサービスに比べてやや金額が高くなります。
それぞれのサービスの特徴を加味すると以下のように棲み分けができるイメージ。
ChatGPT :お金かけずに気軽に勉強したい人
Gemini Pro:有料課金して勉強を更に効率化した人
Genspark Plus:電験の勉強以外にも日々の業務に関する自分のタスクを軽くしたい人

6月の学習進捗
電験三種の王道ルートといえば
「理論 → 電力 → 機械 → 法規」。
基礎の“理論”を先に固めるのがセオリーですが、私はあえて「法規」と「理論」の2トップでスタートしました。
とはいえ現実はそんなに甘くない。
電気の前に高校数学の基礎が出来ていなかったので、まずは「電流の向きってそもそもどっち?」レベルから AI に質問しまくって総復習。(はじめは電気の基礎が分からずに何度も心が折れそうになりました‥)
普通なら参考書のあっさり解説だけじゃ消化不良で詰みがちですが、AI は途中式から概念の裏側までじっくり解説してくれる。参考書がスペースの都合で端折った部分を補完してくれるので、「ここが分からん!」をその場でつぶしながら前進できるのが最大のメリットです。
とはいえ深掘りしすぎると時間が溶けるので、タイマーをセットしてほどほどに。
“AI で時短”と“AI 沼”の境目を探りつつ、6月はこんな感じで進めました。
▼参考までに過去問そっくりの交流回路の計算問題と私が活用したプロンプトを載せています。
<参考プロント>
以下の電験三種の交流回路の問題を、小学生や中学生でもわかるようにやさしく丁寧に解説してください。
・それぞれの式(電圧と電流)に含まれている sin の意味や、周波数が違う成分(3ωt)が何を表しているのかを、日常の例を使って説明してください。
・“有効電力”とは何か、どうして電圧と電流のズレ(位相差)を考える必要があるのかを、図やたとえ話を交えて説明してください。
・途中式を1つずつ出して、何をしているのかを一つひとつ説明しながら進めてください。
・数学が苦手な人でも理解できるよう、難しい用語は避けて、やさしい言葉でお願いします。
【問題文】
次の単相交流回路では、電圧および電流の瞬時値が
e(t) = 200 sin(ωt) + 50 sin(3ωt) [V]
i(t) = 20 sin(ωt − 30°) + 10 sin(3ωt) [A]
で与えられている。
この回路が消費する有効電力 P(kW)として最も近いものを、下記の選択肢(1)〜(4)の中から1つ選べ
1. 1.70 2. 2.00 3. 2.30 4. 2.60
<AIによるアウトプットイメージ>
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今後の学習方針
生成AIの進化は驚くほど速く、数週間で「できること」が大きく変わることが良くあります。
そこで今後の記事では、最新機能や新ツールをいち早く取り入れながら、電験学習に役立つ具体的な活用例を順次ご紹介していく予定です。
- 長大な法規条文を短時間で要約させるコツ
- 複雑なベクトル図を画像解析で直感的に理解する方法
- AIにオリジナル問題を作成・採点まで任せるワークフロー など
こうした“小技”を積み重ねつつ、AIを頼れる相棒にして効率よく、合格へ近づくプロセスを共有していくので、次回以降も是非お楽しみに!