

電験アカデミアって何をしているのか?
編集長(山口):
現在の電験アカデミアの活動内容を聞かせてください。
電験アカデミア:
現在は電験関係の執筆をメインに活動しています。最初に手掛けた書籍であり代表作は、オーム社から出版した『電験カフェようこそ 電験三種のギモン・お悩み解決します』という、初学者がつまずきやすいポイントをQ&A形式でまとめた本です。これが今でも売れていて、ありがたいことにご好評をいただいています。 僕らはファンタジーの世界観でキャラ設定をして活動しており、電気男:勇者、摺り足の加藤:魔法使い、niko:神官、なべさん:戦士、という4人チームです。

編集長(山口):
4人チームということなので、まず自己紹介と電験アカデミアを始める前に何をしていたかを教えてください。

電気男(勇者)【好物の牛タンの価格高騰に日夜むせび泣く】
電験アカデミアが始まる前は、自分はオーム社で雑誌『OHM』の連載記事を書いたり、本の出版をしたりしていました。 ちなみに、元々ロックマンというゲームに登場する「エレキマン」をアイコンとしてSNSで活動をしていたのですが、電験アカデミアの発足に伴ってキャラもそのままエレキマンで行こうと思いカプコンに交渉しましたがNGだったので、似たキャラを新たに作成しました(笑)。

摺り足の加藤(魔法使い)【好きな麻雀の役はリーチ七対子赤伍萬単騎】
自分はまず電気関連のウェブサイト「電気の神髄」を作ってコンテンツを発信していました。それがきっかけで仕事がもらえるようになりました。自分はフリーランスで、そのウェブサイトを作ったのもフリーランスになったタイミングです。

niko(神官)【枕は手作りのあずき枕】
私はもともと全く違う業界にいたんですが、あるきっかけで電気保安業界に興味を持ちました。業界のことを勉強するために、第三種電気主任技術者の試験を受けました。そして試験に合格した後に、電験一種も受けようと勉強している中で電気男さんから声をかけていただき、電験アカデミアに参加しました。その当時Twitterでちょっとしたラジオみたいなことを行ってたんですが、それを電気男さんが聴いていたのがきっかけで、声をかけてくれたみたいです。

なべさん(戦士)【目玉焼きは醤油派です】
自分は電験アカデミア結成前、『カフェジカ』で電験の解答速報をやっていました。
そこで電気男さんや加藤さんと知り合いました。それまではSNSで情報発信を続けていました。ちなみに当時Twitterで「すごい人がいるな」と思っていたのがnikoさんでしたw

4人が集結した理由は? “勇者パーティー”結成の秘密
編集長(山口):
活動を始めるきっかけや経緯について教えてください。
電気男:
実はオーム社さんから「次は共著で出版してみませんか?4人組くらいのイメージで。」と提案されたのがきっかけでした。当時は共著の経験がなく、一人で書くことが最も効率が良いと思っていたので、誰とやるべきなのか、そもそもこの話を受けるべきなのかと本気で悩みました。そのとき、『カフェジカ』の解答速報で一際輝いていた加藤さんとなべさんの顔が思い浮かび、彼らとならば素晴らしいものが作れるかもしれないと思い、すぐに声をかけました。
残るもう一人をどうしようと悩んでいたときに出会ったのが、SNSで目立っていたnikoさんです。当時、Twitterのスペースという機能を使用したライブ配信で、毎回100人近い電験界隈の人が集まっていて、それを素晴らしい仕切りで回しているnikoさんを見て、僕の中で気になる存在となっていました。また、当時、nikoさんは三種に合格し、二種を飛ばして一種にチャレンジしている最中だったのですが、言葉の端々から知性が感じられ、「この人ならSNSでの宣伝力も抜群だし、きっと一種にも難なく合格するだろう。ぜひ一緒にやりたい!」と思うようになり、お声がけすることにしました。 当初は1冊の本を製作するための期間限定のプロジェクトチームのつもりでいましたが、執筆を通して技術的な議論を沢山しているうちに、「こういった貴重な関係性は継続したい、これで終わりにするのはもったいない」と思うようになり、今も一緒に活動をしています。


全員電験一種ホルダー!? 4人が揃うと最強になるワケ
編集長(山口):
出版関係とかでこういった顔を出さずに4人組でうまくいってるチームって少ないですよね? うまくいっている要因って何ですか?
niko:
4人でクロスチェックができるというのが大きな強みだなと思います。全員が電験一種を持ってるので、みんなで書きながら並行してチェックすることができるんです。1人が書いた内容を3人でチェックしてるので、高精度で魂の入ったコンテンツを作れます。
あと例えば、電験三種は4科目ありますので、普通の参考書は4冊に分かれてるのが一般的ですよね。でも、それだと一つひとつのテーマの取り扱いが浅くなってしまうんですよね。そこで私たちは、過去問解説サイトで有名な電験王さんとコラボして、科目ではなく単元ごとにしっかり学べる参考書『電験戦士教本(デンケンソルジャーズスペルブック)』を作ることにしました。このオリジナルコンテンツは、この4人のスキルがあるからこそ実現可能だなと思います。単元全部作るとなると20以上になりますけど(笑)でも、4人と電験王さんの熱量で、なんとか作り上げようと思ってます!
なべさん:
ですね。『電験戦士教本』の第一弾は火力発電!ですが、これだけで1冊、分量でいうと200ページくらいです。
でもかなり読みやすいんです! 内容に関しても「他にないだろ!」ってくらいの自信がありますよ! そしてあの電験王さんの解説動画もセットになっているんですからね。


目指すは電気インフラの未来! それぞれの野望に迫る
編集長(山口):
個人でもアカデミア目線でもどちらでも結構です。今後皆さんが力を入れていきたい活動は何ですか?
niko:
私は、北海道の電力インフラを守っていけるような存在になりたいです。
私が電気主任技術者を目指したきっかけは、2018年の北海道ブラックアウト(電力会社が管轄する地域全体で停電が発生する現象)なんです。私は北海道出身なんですが、道内の電気主任技術者はかなり高齢化が進んでいるので、これからの北海道の電力保安の行方を心配しています。
そのとき、「二度と電気で困らないために自分に何ができるか」と考え、私自身が電気インフラの一端を守る存在になったり、またはその人材を北海道に増やす手伝いをしたりしたいなと思い、電気主任技術者を目指しました。今も、その道の途中にいると思っています。
なべさん:
私は、現在電験アカデミアの中で唯一電気主任技術者に選任されている立場です。ですから、電験で学んだことがどのように実務に生かすことができるのか、それを発信していきたいですね。理論と経験どちらが大切かという議論を耳にしますが、どちらも大事だと思います。理論という右手と経験という左手、それをつなぐのは頭脳という思考であり、なにより体、というか心なのです。クサいかな?(笑) あと建屋やインフラという括りでみれば、電気というのはあくまでその構成要素の一つです。私には実務で建築などをやってきた経験もありますので、電気の技術者として建築や設備とどのように向き合っていくか、それも発信していきたいですね!

加藤:
僕も一言いいですか!
僕は皆さんが悩むような電気のわからないところをすべて解決できるようなコンテンツを出し続けたいです。 電気って難しいのでわからないことって日々出てくるんです。だけど僕らのコンテンツを通じて学べば「電気のことはわからないことはない」こういう状態になれるような世界を作っていきたいです。その一つが電験の参考書であって、今はまだ通過点です。打ちまくっていきます!!

電気男:
アカデミアとしての今後は、なんといっても電験戦士教本の製作をライフワークとして、いつか完結させること! なんせ20単元以上ありますからね(笑)
そして、我々は近い将来、電験の参考書業界の勢力図を塗り変えます。
「電験の参考書といえばアカデミアだ!」、ここを目指します。
最後に、「電験アカデミア」とユニット名に「電験」を冠していますが、電験にとどまらず、僕らは電気に関するあらゆるギモンを解消する手助けができる存在になれればいいなと思っています。
その第一歩として、「新電気」(オーム社)の2025年3月号からは、なんとエネルギー管理士資格に関する連載を担当することになりました! これを皮切りに、電気技術の面白さを世に伝えていきたいです。

編集長(山口):
皆さんの熱量、もはや灼熱級です。非常に高い目標ですが、電験アカデミアの皆さんならドリカムできちゃうんじゃないでしょうか。僕たち電験倶楽部も頑張ります!!! せっかくなので最後一言どうぞ!
電験アカデミア:
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 今後も受験生の皆様に役立つコンテンツを届け続けます!私たちの活躍にご期待ください!

終わりに
いかがでしたか? 勇者や魔法使い、神官、戦士とまるでゲームパーティーのような電験アカデミアですが、実は電気に関してはスーパー本気。電力インフラの未来を守る覚悟と、電気のわからないところをなくす情熱に満ちあふれています。「電験の参考書といえばアカデミア」と言われる日も、そう遠くはないかもしれません。
電気のことを知りたい方、電験を目指している方は、彼らが展開する“電験戦士教本”をチェックしてみてはいかがでしょう。彼らの勢いに乗っかって、あなたの学びもレベルアップ間違いなしです!

【書籍紹介】
電験戦士教本
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